気がつけば九月です。
いや、それでは身も蓋もないですが。(笑)
月曜始まりの新学期とあって、
否応もなくとか あ〜あ始まったかなんてな空気も無くはないのは、
「八月の〆めが土曜日曜だったからでもありましょうね。」
「………。(そうそう・頷)」
「遊び納めを思う存分したとか、
ゆく夏を長々と忍んでしまったから余計にってトコでしょうか。」
そぉんな合理的な物言いをするあたりが、
十代の しかもお嬢様には思えないと
知己の大人の皆様から苦笑されている少女らが、
白地基調のセーラー服の一群の中、
明るい髪色のせいのみならず、
一際華やかな風貌でも目立ってのこと、
女学園までのゆるやかな坂道を上っておいで。
今日は朝から静かな雨で、
特に規制はないとはいえ、
どちら様も品のいい傘を差しておいでの通学路は、
秋の花がとりどりに咲いたような、
いっそ明るい見栄えのする光景であり。
「ヘイさんが坂の下から合流とは珍しい。」
女学園のご近所に住まいのあるひなげしさんが、
なのに、駅前で白百合さんと紅ばらさんへ声をかけて来た
ちょっと勝手の異なる 新学期の朝だったのであり。
白地にオレンジ色のマリーゴールドのカットが散りばめられた傘、
ちょっと遠慮はしてながら、
肩の上でくるりと回した電脳小町さん、
「実は、通学路に設置してある
防犯カメラの点検をしてたんですよ。」
「…っ☆」
「あらまあ。」
いかにも重要機密のように重々しく、
お顔を寄せまでし、こそりと囁かれた一言へ。
紅ばらさんがその鋭角な面差しを幼く見せるほどに眸を見張り、
呆れ半分だろう、白百合さんも小さく口許を開いたくらい。
徹底してますよねぇ。
……。(頷、頷)
あらだって、やるからには中途半端はいけません。
やっぱり一般のお嬢様がたとは何かと異なる娘さんたちで、
またまた大忙しな日常が始まるらしく。
お元気な彼女らはともかく、
そろそろ色々と落ち着きたい大人たちも
頑張れ頑張れとなりそ感の強い、
いよいよの秋の到来らしいです。
「雨だけどね。」
「うんうん、梅雨みたいだけど。」
「………。(頷、頷、頷)」
……そういう細かいこと言わないの。
〜Fine〜 14.09.01.
*学生の皆様には新学期ですねぇ。
大人も何とはなく、
今日から秋みたいな感覚が付いてくるから不思議な九月の頭で。
(まま、九月から変わるものも色々とあるからでしょうが。)
お休みは さほど付いて来ないけど
行事やイベントの多い季節です。
元気溌剌、駆け回って堪能して下さいましね?
めーるふぉーむvv


|