さあ新学期vv
         〜789女子高生シリーズ

         *YUN様砂幻様のところで連載されておいでの
          789女子高生設定をお借りしました。
 
 


気がつけば九月です。


いや、それでは身も蓋もないですが。(笑)
月曜始まりの新学期とあって、
否応もなくとか あ〜あ始まったかなんてな空気も無くはないのは、

 「八月の〆めが土曜日曜だったからでもありましょうね。」
 「………。(そうそう・頷)」
 「遊び納めを思う存分したとか、
  ゆく夏を長々と忍んでしまったから余計にってトコでしょうか。」

そぉんな合理的な物言いをするあたりが、
十代の しかもお嬢様には思えないと
知己の大人の皆様から苦笑されている少女らが、
白地基調のセーラー服の一群の中、
明るい髪色のせいのみならず、
一際華やかな風貌でも目立ってのこと、
女学園までのゆるやかな坂道を上っておいで。
今日は朝から静かな雨で、
特に規制はないとはいえ、
どちら様も品のいい傘を差しておいでの通学路は、
秋の花がとりどりに咲いたような、
いっそ明るい見栄えのする光景であり。

 「ヘイさんが坂の下から合流とは珍しい。」

女学園のご近所に住まいのあるひなげしさんが、
なのに、駅前で白百合さんと紅ばらさんへ声をかけて来た
ちょっと勝手の異なる 新学期の朝だったのであり。
白地にオレンジ色のマリーゴールドのカットが散りばめられた傘、
ちょっと遠慮はしてながら、
肩の上でくるりと回した電脳小町さん、

 「実は、通学路に設置してある
  防犯カメラの点検をしてたんですよ。」

 「…っ☆」
 「あらまあ。」

いかにも重要機密のように重々しく、
お顔を寄せまでし、こそりと囁かれた一言へ。
紅ばらさんがその鋭角な面差しを幼く見せるほどに眸を見張り、
呆れ半分だろう、白百合さんも小さく口許を開いたくらい。

 徹底してますよねぇ。
 ……。(頷、頷)
 あらだって、やるからには中途半端はいけません。

やっぱり一般のお嬢様がたとは何かと異なる娘さんたちで、
またまた大忙しな日常が始まるらしく。
お元気な彼女らはともかく、
そろそろ色々と落ち着きたい大人たちも
頑張れ頑張れとなりそ感の強い、
いよいよの秋の到来らしいです。

 「雨だけどね。」
 「うんうん、梅雨みたいだけど。」
 「………。(頷、頷、頷)」

 ……そういう細かいこと言わないの。






    〜Fine〜  14.09.01.


  *学生の皆様には新学期ですねぇ。
   大人も何とはなく、
   今日から秋みたいな感覚が付いてくるから不思議な九月の頭で。
   (まま、九月から変わるものも色々とあるからでしょうが。)
   お休みは さほど付いて来ないけど
   行事やイベントの多い季節です。
   元気溌剌、駆け回って堪能して下さいましね?

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